永谷園グループは、環境負荷低減のために限りある資源の効率的な利用を念頭に、廃棄物の有効活用や食品廃棄物の削減に取組んでいます。

食品ロス削減の取組み

食品ロスの削減は、食品企業の責任として真摯に取組むべき課題と考えています。
永谷園グループでは、安全性や品質を保証できることを確認した商品について、賞味期間延長を行いました。また、市販用商品、業務用商品で賞味期限の表示方法を「年月日」から「年月」への変更を順次進めています。
この取組みにより、サプライチェーン全体での食品ロス削減、物流の効率化など、社会問題解決への貢献を目指します。

賞味期間延長

賞味期限「年月」表示に変更

「3分の1ルール」の見直し

食品の流通において、賞味期限がしっかり確保された商品を店頭に並べるための「3分の1ルール」があります。
「3分の1ルール」は、製造日から賞味期限までの期間を「納品期限」「販売期限」「賞味期限」と、3分の1ずつ均等に定められた商業における習慣です。
これまでは、販売期限までに販売できなかった商品は、卸からメーカーに返品の依頼がありました。「3分の1ルール」は、食品流通業界全体で食品ロス削減の観点から見直しの機運が高まり、当社も需要予測の精度向上や流通とコミュニケーションをとることにより、返品を減らすことで食品ロスの削減に努めています。

需要予測の精度向上

永谷園

商品廃棄は、需要予測による生産と販売実績が影響します。需要予測の精度向上に向けて、社内の関連部門と連携し、生産から販売に至る流通過程での商品管理を行い、売上の変化に柔軟に対応できる生産体制の構築に取組むことで食品ロス削減に努めています。

ビアードパパ

ビアードパパのシュークリームは、添加物を限りなく排除していますので、購入された日にお召し上がりいただくようにお願いをしています。シュークリームは、当日製造であるため、店舗の売り上げに応じた販売予測を立て、店舗や購買・工場が連携して食品ロス削減に努めています。

フードバンクへの寄贈

自社で様々な取組みを実施しても、市場に流通できない商品が生じた場合は、食品などを主に福祉施設に無償提供する「フードバンク」へ寄贈することで、食品ロス削減に取組んでいます。

工場における食品廃棄物の削減

永谷園フーズでは、オクトス工場に続き、サンフレックス工場でも消滅型生ごみ処理機を2023年12月に導入しています。微生物の力で生ごみを分解するため、排水のみで廃棄物は発生しません。2工場合計で、年間約17トンの食品廃棄物を削減できます。

工場における食品廃棄物の削減

永谷園グループの各工場から排出される食品廃棄物は、肥料や飼料などにリサイクルしています。

永谷園フーズ酒田工場

お麩の製造時に発生した規格外品や動植物性残渣は、飼料や肥料にリサイクルされています。

サニーフーズ栃木工場

動植物性残渣の一部を近隣の農家に引き渡し、肥料として利用されています。

藤原製麺

製麺時に発生した麺の切れ端などを、近隣の牧場に引き渡し、家畜の飼料などに利用されています。

海外拠点の取組み

JSL(Main On Foods Group)では、食品ロス削減およびエコフィードの取組みとして、カリフォルニア州にある工場で製麺時に発生した麺の切れ端などを、養豚場へ飼料として提供しています。また、Chaucer Groupにおいては、各工場の監査項目にCSRに関する活動を取り入れ、とりわけ工場におけるガス・水・廃棄物の使用および排出量の低減に取組んでいます。

廃棄物削減の取組み

紙削減の取組み

永谷園フーズサンフレックス工場では、「i-Reporter」を導入し、作業指示書を電子化することで、紙の使用量を削減しています。2023年度は、約30,000枚削減しました。

  • ※i-Reporter( アイレポーター):タブレット上で動作し、記入、撮影、報告をタブレットひとつで可能にする帳票入力のためのアプリケーション